熱はないけど咳が止まらない…考えられる原因とは?|廿日市の内科「田辺内科医院」

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熱はないけど咳が止まらない…考えられる原因とは?

「風邪は治ったのに咳だけ残る」「熱が出ないから我慢している」。そんな状況が数日~2週間ほど続くと、「この咳は放置して大丈夫?」と不安になります。 咳は、気道が刺激・炎症・狭窄などによって防御反応を起こしているサインです。軽症に見えても原因はさまざまです。受診のタイミングを決め、必要なら検査で原因を確かめることで、早期の改善が期待できます。

咳が止まらないけど熱がないときに考えられる主な原因

慢性気管支炎

朝になると痰がからむゴホゴホした咳が続きやすいタイプです。原因にはタバコの煙や乾燥・ほこり・寒暖差などの刺激が関わっていることが多く、放っておくと生活の質が下がったり、風邪を繰り返しやすくなったりすることも。 まずは禁煙・受動喫煙を避ける、室内の加湿や換気を意識しつつ、長引く場合は当院で原因チェックと治療を受けましょう。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)

長年の喫煙などで空気の通り道が狭くなり、息切れ・咳・痰が続く病気です。階段や早歩きで息切れしやすく、風邪をひくと余計に悪化しがち。進むと元に戻しにくいので、早めの診断と吸入薬などの治療、そして禁煙のサポートがとても大切です。 「風邪が長引いているだけかな?」と思っても、咳が続く+息切れがあれば一度受診しましょう。

喘息

気道が敏感になって夜や明け方に咳が出やすい、ヒューヒュー・ゼーゼーする、といった症状が出ます。冷たい空気・運動・ダニや花粉・ストレスなどで悪化しやすく、熱がないこともよくあります。 咳だけが長く続く「咳喘息」というタイプもあり、吸入薬やアレルギー対策で改善が見込めます。市販薬で良くならないときは、無理せずご相談ください。

肺がん

頻度は高くありませんが、長引く咳に加えて血の混じった痰・胸の痛み・体重減少などがある場合は注意が必要です。喫煙歴が長い方や中高年で咳が続くときは、胸部X線やCTで早めに確認すると安心です。早期発見ほど治療の選択肢が広がります。

上記以外にも、風邪のあとに咳だけ残る(感染後咳嗽)、鼻水がのどに落ちる(後鼻漏)、逆流性食道炎など、熱を伴わず咳だけ続く原因はいろいろあります。

咳が続く時の受診のタイミング

咳が「5〜7日以上続く」「市販薬を3日ほど使っても良くならない」「夜間に悪化して眠れない」といったときは、自己判断で我慢せず、早めに受診して原因を確かめましょう。

この症状が出たら早めに受診しましょう

  • 息切れ・胸の圧迫感/胸痛
  • 夜間に何度も咳で目が覚める/会話が苦しい
  • 血が混じった痰・声のかすれが悪化
  • 体重減少・食欲低下が続く
  • 高齢者・喫煙者・基礎疾患(心肺・糖尿病など)あり

当院で行う検査と診断の流れ

問診・聴診で確認するポイント

問診

まずはお話をうかがい、胸の音を丁寧に聴きます。短時間で負担は最小限です。
・いつから・どんな咳か(乾いた咳/痰が多い、夜間に悪化など)
・同時に出ている症状(息切れ、胸の痛み、発熱の有無、体重減少 など)
・生活環境・習慣(喫煙・受動喫煙、職場の粉じんや香料、エアコンの直風、ペット)
・既往歴・服薬歴・アレルギー(喘息、花粉症、逆流性食道炎、市販薬の使用状況)
・悪化しやすい場面(運動時、出勤時、就寝時、朝方 など)
問診で原因のおおよその見当をつけ、必要な検査を行います。

必要に応じて行う検査

検査

症状や聴診の所見に応じ、必要なものだけ実施します。
・胸部X線:肺炎や腫瘤、慢性的な変化をチェック(撮影は数分)
・呼吸機能検査:喘息・COPDの評価(口で息を吹く簡単な検査・数分)
・血液検査:炎症やアレルギーの指標を確認
・喀痰検査:痰の性状・細菌の有無を確認
・(必要に応じて)アレルギー検査/胃食道逆流の評価
検査後は、結果と今後の方針をその場でわかりやすくご説明します。内服薬・生活環境の見直しなど、患者さまに合った治療計画をご提案します。早めに受診して原因を確かめ、適切な治療を受けましょう。気になる咳が続くときは、どうぞお気軽にご相談ください。

自分でできる咳の対策

室内の湿度・水分補給を意識する

水分補給をする男性

乾燥はのどを刺激して咳を悪化させます。室内の湿度は40〜60%くらいを目安に、加湿器や濡れタオルを活用しましょう。水分もこまめにとることで、のどの粘膜がうるおい、咳が出にくくなります。特に就寝前や起床後の1杯の水が効果的です。

刺激物(タバコ・香料・冷風)を避ける

タバコ

タバコの煙はもちろん、香水や柔軟剤などの強い香り、エアコンの冷たい風も咳の原因になることがあります。できるだけ刺激の少ない環境を整え、のどにやさしい空気を保ちましょう。喫煙者の方は、禁煙を意識するだけでも症状が軽くなることがあります。

就寝時は枕を高くして楽に呼吸できる姿勢を

寝ている女性

横になると咳が出やすいという方は、枕を少し高めにして上体を起こすようにすると呼吸が楽になります。後鼻漏(鼻水がのどに落ちる)や逆流性食道炎が関係している場合にも効果的です。寝室を少し加湿して、のどが乾かないようにするのもポイントです。

市販薬は「3日使っても改善しない」なら受診へ切り替え

受診中

市販の咳止めを使っても、3日たっても良くならないときは、自己判断せずに一度受診しましょう。原因が違うタイプの咳(喘息・感染後咳嗽・逆流性など)の場合、市販薬では効果が不十分なことがあります。「夜も眠れない」「仕事や家事に支障がある」ときも、早めの相談が安心です。

「熱はないし、そのうち治るかな…」と思いがちな咳も、原因を確かめて早めに対処すれば改善が期待できます。 5〜7日以上続く、夜に悪化して眠れない、息切れや胸の痛みがある。そんなときは、我慢せずご相談ください。患者さまの症状に合った治療と生活ケアをご提案します。 WEBからのご予約も可能です。気になる症状がありましたらお気軽にご相談ください。

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